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回路理論IV(2021年度)
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講義に使用したスライド資料は, pdfファイルとなっています.
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得点分布
いずれも演習や総合演習の内容でした. 各問の配点と平均点は次のとおりでした.
- 配点30点, 平均19.7点
- 配点20点, 平均12.0点
- 配点25点, 平均20.5点
- 配点25点, 平均16.1点
お疲れ様でした. 答案を返却していますので, 復習して弱点を補強してください.
実施方法について
注意事項
- 範囲は授業全般ですが、総合演習1と同2を中心に復習してください。
- WebClassを利用しての実施となります。解答をpdf化して、指定時間内に提出してください。
- ◯ A4レポート用紙、筆記用具、教科書、手元の資料、定規、関数電卓、時計は 自由に利用できます。
- × WebClass以外のインターネット利用(科目ホームページや講義動画などを含む)や他者との情報交換は認めません(してはいけません)。ただし, 質問などは山本までメールください。
- 各問は当該のページから提出してください。出題と提出が異なる場合には採点できません。
(コメント)総合演習2
毎回の演習問題を中心に出題しました。
個別に(不公平の生じない範囲でですが)異なるように出題しましたので、残念ながら統一した解答例は提示できません。
各問と関係する演習は次の通りで、コメントと併せて復習してください。
- 問1 第10日目-演習1-3 ....... 条件を正しく代入して、連立方程式を丁寧に解いてください。始端はx=0, 終端はx=Lです。
- 問2 (1)第9日目-演習1、(2)(3)第13日目-演習1,2、(4)第11日目-演習1 ......... 公式に数値を代入して計算すれば、答えが求まります。
数値は単位忘れに注意のこと。
- 問3 第9日目-演習2、 第13日目-演習2 ......... (1)は終端での反射係数を求めて、それを公式に代入すれば求まります。(2)は複素電圧, (3)は電圧の大きさをそれぞれ求めます。
- 問4 第12日目-演習1,2 (位置角、Fパラメータのいずれでも解けます. ) .......... 線路2は整合していることに気づくと簡単です。
後は、授業で行った計算を実行すれば求まります。
それでは、期末試験もがんばってください。
(コメント)演習
演習の解説(動画)を確認してください。また、次の事項にも注意してください。
- 演習1は、計算練習です。代入すれば答えが出てきます。
ただし、講義でも注意しましたが、次のことを再度確認してください。
- |a+jb|は複素数の大きさですので, √(a2 + b2)を計算してください。 反射係数は複素数です。
- 定在波比は実数となり、いかなる場合でも「1」以上となります。
- 定在波比の計算ですが、1/0 → ∞ です。
- 演習2
- (a) RとZ0, L が与えられていますので, これらを用います。
- (b) 線路上の電圧の大きさを求める問題です。第9回の演習2、第11回の演習3(位置角やFパラメータ)、
第13回の例題(資料p.8)など、いろんな方法で解くことができます。
- (c) 腹と節の位置は終端の条件などで変化します。与えられた条件に応じて求めてください。
なお、演習の再提出を受け付けていますので、早めにe-mailにて提出してください。
(コメント)演習
今回の演習で問(a)は, 先週の演習1と同じ問題です.
終端が開放ですので, 先週の演習1(b)と同じく I(L)=0あるいはZ(L)=∞を用いればよいですね。
間違えた方は, 先週の演習を必ず復習してください.
また, 先にも注意したように双曲線関数( sinh, cosh, tanh)は 三角関数(sin, cos, tan)と形と性質は似ていますが、
全く別の関数ですのでご注意ください。混同している方が少しいるようですので、再度注意しておきます。
演習の解説(動画)もあわせて確認して, 復習にご利用ください.
再提出(と追加の提出)を受け付けていますので、早めにお送りください。
(コメント)複素数と実数について
無損失線路の特性インピーダンスは実数です(第9日目資料p.17)ので,
演習3の特性インピーダンスはZ0と上にドットが付いていないことに注意してください。
また, 以前にお伝えしましたが, 複素数の自乗(2乗)と、大きさの自乗(|(ドット)Z|2)は異なることを思い出してください.
数人に共通してみられた間違いですので、今後注意するようにお伝えしておきます。
(コメント)演習について
今回は、基本式に条件を代入して、未知数AとBを計算する問題でした。
次の点に注意して問題を解いてください。
- 何が与えられているのか? 条件, 変数など無関係のものを用いていた人が数名いました。
- 何を求めないといけないのか?
- 双曲線関数の定義(cosh, sinh, tanh), オイラーの公式を用いて, 結果を整理できること
- L-xは終端からの距離となりますので, (x-Lではなく,) L-xを用いてまとめてください
また、解答には十分にスペースをとって, 読みやすく工夫してください。
計算間違いなども防止できると思います。
演習の解説を見て, 早めに対処してください。各問16点満点です。
(コメント)後半の必須計算
次の2点は後半の内容で頻繁に出てきます。
- 演習1の式(1)(2)は必ず覚えてください. 式(1)(2)から式(3)(4)の変形ができるようになってください。
- cosh(jθ)=cosθ, sinh(jθ)=jsinθの公式を用いて, 演習2(無損失線路)の変形が必ずできるようになってください。
つまり、今回の演習は全問必答です。
満点でない場合には, 演習の解説を見て, 早めに対処してください。
(Q)演習2の問題文がsin、cosで答えてと書いていたのですがこちらは誤植でしょうか。
(A) 誤植ではなく、 この問題では
sinh(jθ) = j sin(θ), cosh(jθ) = cos(θ)
あるいは、exp(jθ) = cosθ + jsinθ を用いて簡単化します。
講義資料と講義動画、演習の解説動画を参照してください。
また、cos と cosh, sin と sinh (三角関数と双曲線関数) は
形と性質は良く似ていますが、全く別の関数です。
分布定数回路の問題ではこれらの関数が頻出しますので、計算に早く慣れてください。
(コメント2)間違いの傾向と対策
総合演習1の答案を少し分析してみました。対策も示しておきますので, 各自の答案を見直して改善してください。
症状 | 対策 |
位相, 遅れ/進み, 相順の理解が不充分 | 回路I, 第1回目を復習 |
単位の未記入 | 数値には(あれば)単位を必ず記入する |
複素数の計算ができていない |
- 単純な計算間違い --> 計算問題に多く取り組む
- 直交形式, 有理化ができていない --> 回路I, 第1回目を復習
|
複素電力の定義を正しく書けない | 回路I, 第1回目を復習
- P = (Eの共役) と I の積
- Pe(有効電力) = (Pの実部), 単位はW(ワット)
- Pr(無効電力) = (Pの虚部), 単位はvar(バール)
- (皮相電力) = (Pの大きさ) = √(Pe2 + Pr2), 単位はVA(ボルト・アンペア)
|
インピーダンス(Z)やアドミタンス(Y)の計算, V=ZI あるいは I=V/Z=YVの関係が書けない | 回路I, 第1回目を復習
- 直列はインピーダンス(R, jωL, 1/(jωC))の和--> Z
- 直列はアドミタンス(1/R, 1/(jωL), jωC)の和--> Y
- V = ZI あるいは I = V/Z = YV
|
フェーザ図が正しく描けない |
- ベクトルの長さ, 正三角形を意識して描く
- ベクトルの差を正しく描く
- 位相差を正しく描く
- ベクトルの矢印は必ず描く
|
不平衡回路を平衡回路の性質を利用して解こうとした | 回路が平衡か不平衡かを正しく判断する |
閉路方程式を正しく書けない* | 電流の経路を正しく図に描く |
問題と異なる値を計算している | 問題文を良く読む. 求める量に◯を付けるなど, 問題の主旨を意識する. |
*今回は複雑な閉路を考えなくて良い問題としましたが, 閉路を用いてトライした例がありました)
(コメント)結果と復習
総合演習ではお疲れ様でした。今回は基本的な問題に絞っての出題としました。
得点分布は次のようになりました。
各自で得点が低かった所を復習してください。
なお、出題箇所は次の通りです。
- 問1 三相交流の平衡/不平衡の判定です。
- 1日目演習2, 講義資料pp.39-40
- 4日目演習1, 講義資料p.2
- 問2 平衡三相交流回路(Y-Y結線)の問題です。2日目演習2, 講義資料p.15参照。
複素電力は回路Iや1日目-復習の部分を復習してください。
- 問3 平衡三相交流回路(Y-Δ結線)の問題です。3日目演習2参照。
線間電圧は2日目講義資料p.4, 直列/並列された素子のインピーダンスは回路I(1日目でも復習しました)を復習してください。
- 問4 三相交流回路(Δ-Δ結線)の問題ですが、不平衡です。4日目講義資料-例題2、演習1、3 参照。
各インピーダンスにかかる電圧は電源のそれと一致しています。
求める電流を間違えた方もいましたが、問題文を注意して読んでください。
- 問5 座標変換の問題です。5日目講義資料p.14、演習1 参照。公式に当てはめて計算するだけですが、計算間違いが多かったように思います。複素数の計算は確実にできるようにしてください。
(コメント)演習、フェーザ図について
フェーザ図に問題のある場合があります。例えば、
- 電源電圧については、2日目資料p.4
- 電流については、3日目資料p.6
を参照して、復習してみてください。
フェーザ図を描く際には、各ベクトルの長さ、矢印の方向、角度(平行, 30°, 120°など)に気をつけて描いてください。
(コメント)演習の得点
3日目で平衡三相は終わりになります。
これまでの演習の平均得点と中央値を計算してみました。御参考ください。
- 1日目: 平均 23.3点, 中央値 24.5点
- 2日目: 平均 25.7点, 中央値 30点
- 3日目: 平均 21.6点, 中央値 23点
中央値はクラスの半数がこの得点以上の点数をとったということです。
追加提出を受け付けていますので、早めに提出してください。
(Q)演習書のお勧めなどありますか?
図書館に蔵書がありますので、実際に手にとって自分にあうものを探すのが良いと思います。
一度閲覧して、気に入ったら購入されると良いと思います。
回路演習本の検索結果(リンク)
のうち、1, 12, 15, 17, 24, 32 が 回路理論の演習になります。御参考まで。
第2日目
(Q)講義資料のp.9は間違いではないですか?--> +2点
(A)すみません。タイプミスです。全面修正していますので、修正してください。
(Q)平衡三相交流電源の活用のイメージがわかないのですが、
> 実際の社会の中や、電気工学の中では、平衡三相交流電源は実用化されているのでしょうか。(+1点)
(A) 身近のいろいろな場所で使われています。
送電線は3相です。家庭には単相ですが、電柱までは三相できています。
また、比較的大きいモータは三相です。家庭用クーラーの一部も三相です。
くわしくは、4回目の講義で説明します。
(Q)> 位相の遅れor進みの見分け方が理解出来なかったので教えて欲しいです。
(A)次のように判定します。
波形の場合
- cos(ωt)の最大値の場所(ωtの値)を探します。
- その場所が後ろ(ωtが大きい方)にずれていたら...遅れ。
前(ωtが小さい方)にずれていたら...進み。
複素表記の場合
- フェーザ図を描いて, 時計回り方向でしたら「遅れ」, 反時計回り方向でしたら「進み」
(Q)「講義資料p.17 のVmcosωt=Vm・exp(jωt) ですが、なぜこのように式変形ができるのか」ですがオイラーの定理より exp(jωt)=cosωt+jsinωt ということになるので右辺の虚部がどのように消えたのかがわかりません。
(A) 講義資料では「=」ではなく, 「→」となっていることに注意してください。
ejωtの実部を取り出すとcosωtとなることが、このように置き換えできることの理由です。
教科書(平山: 電気回路論)p.48, あるいは回路理論Iの教科書(伊佐ほか: 第2版基礎電気回路のp.62)では、虚部のsinωtで説明していますが、
授業で用いた実部cosωtでも事情は同じです。
(Q) 演習レポートはタブレット端末で書いたものを提出してもよろしいでしょうか。
(A) 問題ありません。ただし、読み易くなるようにしてください。
演習について
次の手順に従って演習レポートを作成して提出してください.
短期間で多くのレポートを取扱いますので, 円滑な事務処理のためご協力をお願いします.
- レポート用紙と書き方
- 当日の講義資料と動画を参照して, 問題に取り組んで, レポート提出してください.
- レポート作成には, A4レポート用紙を用いて, 文字は大きくはっきりと書いてください.
また, スペースに余裕をもたせて読みやすくしてください.
- 各ページの上部には必ず「学籍番号」と「氏名」, 「回路IV ◯日目演習」を書いてください.
- 判読できない場合, 加点できない場合がありますので, レポートは丁寧に作成してください.
- 講義時間内に提出可能な分量としています. 早めに提出してください.
- レポートの電子化
- 演習は pdf形式で提出してください.
pdf化にはOffice-Lensなどのアプリを利用する,
jpegファイルをwordに貼り付けてpdf保存, などの方法があります.
(どうしてもpdf化ができない場合には山本までご相談ください)
- ファイル名は半角で「学籍番号.pdf」としてください.
例えば, 学籍番号123456Aの学生が演習レポートを作成したときには,
123456A.pdfとなります.
pdfは各回につき 1ファイルとしてください.
- 提出方法
- 質問など
不明点や質問はe-mailで遠慮なく, お尋ねください. オフィスアワー以外の来室も歓迎します(予約メールも歓迎).
総合演習, 定期試験 について
- WebClassを用いて実施います.
- 毎回の演習とは, 実施方法ならびに提出期限が異なります. WebClassに記載した指示に従ってください.
オフィスアワー
- 月曜日 13:00--14:30, 工学部2号館 523-1室, 御気軽にどうぞ(マスク着用をお願いします). 会議等での留守はご容赦ください. 事前予約いただくと確実です.
- e-mailでの質問も受け付けています. その際には, メールは大学のアドレス(eve)を用いて, 件名(回路IV), 学籍番号, 氏名, 質問内容を明記してください.
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Ken-ichi Yamamoto
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