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回路理論IV(2005年度 昼間主コース, クラス2)の講義資料

講義に使用したまとめの資料は, pdfファイルとなっています. pdfファイルを読むには, Adobe Readerが必要です. Windows用のAdobe Readerは, Adobeのwebサイトから無料でダウンロードできます. UNIXの場合には, xpdfかacroreadで読めます.

注:著作権の都合上, 演習問題およびその解答例へのリンクは削除しました.

シラバス
授業日 内容のまとめ 演習問題 ファイルの更新情報
1回目(10/12) 多相方式, 平衡三相交流の基礎, フェザー図 [演習1(12問+1)][略解1]
2回目(10/19) Δ結線, Y結線, Δ-Y変換 [演習2(6問)][略解2]
3回目(10/26) Y-Y, Δ-Δ,Y-Δ回路の各種回路計算 [演習3(6問)][略解3]
4回目(11/2) V結線, 2相交流回路, 回転磁界 [演習4(6問)][略解4] class4.pdfのp.12に修正あり.
5回目(11/9) 不平衡交流回路 [演習5(5+4問)][略解5] 授業ではp.1(演習1-5)を出題. 余力があればp.2(演習6-9)もどうぞ.
6回目(11/16) 対称座標法1[図表記] [演習6(6問)][略解6] (11/14)追記事項あり. (11/16)間違い修正(p.10).
7回目(11/30) 対称座標法2 [演習7(4問)][略解7] class7.pdfの一部(p.6)を修正
8回目(12/7) [試験1][解答例]
9回目(12/14) 分布定数回路の基本方程式 [演習9][略解9][略解の訂正]
10回目(12/21) 線路定数(特性インピーダンス, 伝搬定数) [進行波の例] [演習10][略解10][略解の訂正] class10.pdfのp.3,p.4に訂正(ω→0の近似式)
11回目(1/11) 端子条件から各部の電圧・電流計算 [演習11][略解11] prac11.pdfダウンロード可能になりました. 遅れてしまい申し訳ないです.(2/1)
12回目(1/18) 反射係数と位置角 [定在波比] [演習12][略解12] class12.pdfのp.3に修正あり(1/17)
13回目(1/25) 等価四端子定数, 複合線路 [補足資料] [演習13][略解13] 補足資料に修正あり(1/20)
14回目(2/1) 無損失分布定数回路, 無ひずみ分布定数回路 [演習14][略解14][演習4の解答例修正]
15回目(2/8) [期末試験][解答例]] ---

期末試験の答案返却

2月11日13:00--13:30に採点された答案を返却します. 工4-112(通常の講義室)に来てください.

質問等への回答

13日目

(Q)位置角や伝達定数の計算方法(内容)がまだよくわからないので, 来週 やってほしいです.

位置角を用いて計算する場合の方針がよくわかりません.

(A)来週といわず, 演習の答えもアップしていますし,各自でトライしてください. そのとき, 計算は多いことに目を奪われるのではなく, 解法の手順(方針)を意識しながら, 解答例を見られると良いと思います. 講義で紹介した方針は, つぎのとおりです.
  1. 負荷での位置角を決める.
  2. (線路II上の任意の点での位置角を求める.)
  3. 線路IとIIの接合部での位置角を求める.
  4. 接合部から右を見たときのインピーダンスを求める.
  5. (線路I上の任意の点での位置角を求める.)
  6. 線路Iの送端での位置角を求める.
  7. 線路Iの送端でのインピーダンスを求める.

各部の位置角が求められたので, 先週講義したように, ある場所での電圧, 電流が分かれば, 任意の場所での電圧, 電流が求められる.

以上が, 手順の骨子です. これを意識して演習問題の解答例を読まれるとよいと思います.

(Q)Fパラメータは何を意味するものですか?

(A)四端子回路網では, 回路に入力端子(2つ)と出力端子(2つ)がある場合を考えます. 入力端子の電圧と電流のセットと, 出力端子の電圧と電流のセットとの 関係を表すことができます. そのとき講義で示したような方向に電圧・電流を 定義すると, A, B, C, Dが決まります.それが, Fパラメータです. また電圧・電流の定義(方向や並びかた)を変えると, ZパラメータやYパラメータ, Hパラメータなどもでてきます. (回路理論IIの内容ですので, そちらを思いだしてください.)

このようにして一旦パラメータが決まると, それを使って, 自動的に入力と出力の関係が計算できます.また, 各パラメータによって特徴があって, ある状況下では計算が簡単になったり, 別の状況では計算が難しくなったりします.

従属接続を考えるときに, (講義でみたように)Fパラメータを用いると計算が簡単になりますので, 複合線路ではFパラメータが使われる場合が多いのです.

(Q)1/11分のファイル(class11.pdf)が表示されません.

他のファイルと同様に見れるはずですが, , ,
もしも依然として表示されない場合には, 山本まで再度連絡してください. メールに添付して, あるいは印刷したものを差し上げます.

(Q)計算方法がおなじような感じなので, たくさん問題を解いて すらすら解けるようにしたいです.

解答の方針が分かっていると判断できます. 双曲線関数(sinh, cosh, tanh, etc.)の取扱いにはなれてきましたか. 演習問題を通して, これらの性質および計算手順を身に着けてください.

(Q)黒板がみにくかった

(A)申し訳ない. そのとき指摘していただけば, 改善できたのに大変残念です. 今後は, その場で指摘してください.また, こちらも気を付けたいと思います.

(Q)テストを簡単にしてほしい.

(Q) 目標を達成しているか否かをみるのがテストです. 単位を取得するには, 目標を達成する必要があります. ただし, 演習の20点分はテストとは別に, 努力を図る尺度として用意しました. これをアップするのは比較的簡単だと思います. また, 演習を通して実力もあがる(テストの負担も軽減される?) と思うのですが, いかがでしょうか.

10日目

(Q)波が明確に理解できない.

(Q)進行波がいまいちよくわかりませんでした.

(A)何がよくわからないのかいまいちよくわかりません. 何が分からないのか明確になると, 回答しやすいのですが...

今日, 波については大分の時間を費しました. まだ理解できなければ, 話しながらだと, どこが不明確化はっきりさせやすいので, 是非とも質問にきてください. 質問を通して理解が深まると思います.

(Q)計算が難しかったです.

(Q)α, βの導出がわかっていない.

(A)今の単元において(将来も), 計算は大切です. いまのうちに, しっかりと身に着けてください. この程度の計算能力は工学部卒業では当然求められます. 計算量を増やすのが最短コースです.

難しく思える計算ですが, ひとつひとつの計算において, いま何を求めようとしているか, しっかり意識して 取り掛かるのが秘訣です.

しつこく書きますが, どうしても分からなければ, 質問してください.

(Q)演習の時間がたりないです.

(A)説明上の不手際から時間のロスがあり, すみませんでした. 演習は大切ですので, しっかり時間をとれるようにしたいです.

9日目

(Q)基本式の導出が理解できていない.

(Q)Δx-->0 としたあたりがよくわかりません.

(Q)ΔG v(x,t) や ΔC dv(x,t)/dt がよくわかりません.

(A)こちらのファイルに, 詳しく書いておきましたので, 良く読んでください. それでも分からなければ, 質問にきてください.
以下, 少し言い訳...
深刻な問題ですね. これが, 今日のメインテーマだったので, 全員が分かるようにゆっくりと進行したのですが, 残念です. 講義中に微分方程式の立て方や解き方に不安な人がいれば, もっと詳しく話すつもりでしたが, いないようでしたので, 簡略化して話しました. 講義中に分からない旨を伝えていただくと良かったと思います.

(Q) (演習問題の)解答が手書きなのでよみずらいです. 問題文のように フォントにしてくださると助かります.

(A)たしかに, 画面ではきちんと読めますが, 印刷すると読みにくいですね. 演習問題の解答はなるべく早くアップしたいので, タイプしている時間が とれないでいるのです. 印刷しても読みやすいようにスキャンの方法を工夫し ました. 改善されているとは思いますが, まだ読みづらければ, 再度注文してください.

(Q)演習問題で部分点をもらっているやつをやり直したら, 得点はどうな るのですか?

加点しますので, 提出してください. 最終的に自分で完璧に問題を解けるよう になることを, 演習では期待しています. がんばってください.

7日目

(Q)演習問題をやる時間が短い.なのに, 演習に点数があるのはどうかと 思った.どうせなら, 1問か2問くらいの問題を演習にして, 残りは点数なしでやったらどうなのか?

(A)演習問題への加点は, 授業中だけではなく, 次週に提出されるレポートに 対しても行っています. これは, 初回に説明してあります.

つまり, 演習問題の合計点が30点ある場合を考えてみます. 授業中に10点分しか解くことができなかったとしても, 残りの 20点分を自宅で解き, レポートとして提出すれば加点されます. ただし, このときの加点はレポート点数の1/2としますので, その日の得点は10+20/2=20となります. 最終的には, 毎回の演習・レポート得点の 平均値, 中間・期末試験得点の合計によって成績を計算します.

毎回, 言っていますが, とにかく多くの練習問題に取り組んで, 多く計算することが, 回路理論の理解と実力アップへの近道です. このことから, 本授業ではなるべく多くの問題を出題することにしています.

分からない演習問題などあれば, 授業中とか後日にでも来室して質問してださい. 積極的な質問を歓迎します.


(Q)対称座標法のところででてくる行列(A)の逆行列(A^(-1))の証明がわかりません. よくでてくるのですが, 解説をお願いします.

(A)先週の演習問題1ですね. 逆行列(A^(-1))はわかっていますので, Aとかけると単位行列になります. 以上で証明終了です.

もちろん, 逆行列の計算方法は電気数学I(線形代数)で学習していますので, 行列(A)がわかれば, 逆行列の公式をつかって計算できます. そのとき, 1+a+a^2=0やa^3=0の関係を使います. 図書館所蔵の, 電気学会:電気回路論, p.243 に詳しく書いてあります.

(Q)Y-Δに対する対称座標法の適用について示していただくと助かります.

(A)先週, 講義で説明しましたので, ノートを参照してくだだい. また, まとめはclass6.pdfのpo.9--11に書いていま す.

(Q)講義中, Ea0, Ea1, Ea2 について, Ea0=0, Ea1=Ea, Ea2=0となる理 由がわかりません.

(A)答えは対称三相交流電源で, 相順が(a,b,c)なので, 正相分しかないからです. 先週の演習問題2では, 相順が(a,c,b)なので, 逆相分のみとなり, Ea0=0, Ea1=0 , Ea2=Ea が答えとなります.

計算過程は先週の講義で示しましたが, もう一度下に書いておきます.


(Q)計算がごちゃごちゃして分からなくなった

(A)自分で計算するしかありません.この点はこちらでお手伝いできることは ありません. ただ, 問題を解く方針は, 講義で示したように class7.pdfのpp.3--4の手順が分かりやすいと 思います.

(Q)接地するとどうなるかわかりません.

(A)接地すると, その端子の電位が零になります.今回の演習問題に たくさん含めておきました.解答例も割合に詳しく載せておきましたので, 参考にして自分で計算してみてください. それでも, わからなければ, 来室して質問してください. 積極的な質問を待っています.

6日目

(Q)接地(グラウンド, アース)がどういった役割りを果たすのか教えて欲しい.

(A)接地には種々の役割りがありますが, 次の2点が主目的です.

  1. 感電を防止すること
  2. 静電シールドして機器を雑音から保護すること

本日の講義に関して言及すれば, 電流の帰路が3本の線以外に存在することが, 接地無しの状態と異なります. そのため, 接地の有無で, 回路の動作状態が変化するのは, 講義で見たとおりです(例えば零相電流が「零/非零」となること).

来週もう少しこの点について,Y-Y回路を用いて議論します.

5日目

(Q)演習が難しくて解けなかった.

(Q)Y形負荷の計算が理解できなかった.

(A)不平衡三相回路は, 基本的には閉路方程式および節点方程式を立てて, ひたすら計算するだけです. つまり, 回路理論I, IIが理解できていれば, 少し手間は増えますが, 解けると思います. 多くの問題にトライして早く慣れて下さい.

「と, 言われても何のことか分からん」という向きには, 計算例を作成しておきましたので, 参考にしてください.


(Q)不平衡回路の計算を簡単にする方法はないですか?

(A)幾分簡単に解く方法として今日紹介したのが, キルヒホッフ則を用いる方法(class5.pdfのp.5)です. これまでに習った平衡三相交流のようにして, 問題を解く方法もあります. それが, 来週と再来週に紹介する対称座標法です. 楽しみにしてください.


(Q)Δ-Y変換が苦手なんですが...

(A)Δ-Y変換は大切です. 三相回路ではよく出てきます. class2.pdfに導出方法を紹介していますので, 参考にして必ずマスターしておいてください. 教科書(小郷)p.155を参照.

(Q)無効電力と有効電力がどういうものか分かりません. (無効電力)+(有効電力)=(全電力)ですか?

(A)回路理論Iの範疇です. そちらのテキストを参照してください. 現在回路理論IVで使っているテキスト(小郷)ではpp.90--95を 読んでみてください.

概要を以下に説明しておきます.

交流回路では, 電流(I)と電圧(V)に位相差があります. このため無効電力という概念がでてきます (位相差が零の場合や直流の場合には, 有効電力のみになります).

インピーダンス(Z)には, 抵抗分(R)と, リアクタンス分(X, jωLや1/jωCなど)があります (Z = R + j X).

有効電力は, 抵抗分で熱や仕事となるエネルギー(Pe=|V||I|cosθ)です. 一方, 無効電力は, 熱や仕事にはならず, リアクタンス(X)と電源の間で単にキャッチボールされる エネルギー(Pr=|V||I|sinθ)です.

それらを同時にあらわしたものが, 複素電力で, P=Pe + j Pr で, 複素ベクトル的な足し算となります. 質問者流に書けば, 「(複素電力) = (有効電力) + j (無効電力)」 です.

ちなみに皮相電力は, |P|=√(Pe^2 + Pr^2)=|V||I|で, 有効電力と無効電力は常に皮相電力以下となります.


(Q)E*って何ですか?

(A)Eの共役複素数のことです. ちなみに, 複素共役はEの上に横棒を乗せる流儀もあります (例えばテキスト(小郷)p.96).

4日目

(Q)図が多くてわかりやすかった

(A)ありがとうございます. でも気をぬかないで, 式もフォローできるようにしておいてください.

(Q)V結線が理解しづらい.

(Q)V結線のフェーザー図の描きかたがわからない.

(Q)V結線の電流の関係がよくわからなかった. cosθのθの出しかたが, わか らない.

(Q)電力の式のところがよくわからなかった.

(Q)回転磁界がよくわからない.

(A)どこが理解できないか述べてもらうと, 回答しやすいです. どれも講義で一通り説明しましたので, ノートを見直して, どこが分からないかか整理してから, 再度質問してください.

(Q)先週の解答や解説が知りたいです.

(A)解答例をwebにアップすることを検討していますが, どの程度詳しく載せるか思案中です. レポートにマークを入れて返却していますが, 追加情報が欲しいときには, 演習やoffice hours など機会をみつけて質問してください.

(Q)ちょっと板書消すのが早い.

(A)十分に時間をとってから消すように努めていますが, 黒板が狭いのでしかたのないことも理解してください. ただ, すぐできる計算の過程は, すぐ消すこともありますが, 今日のところはsinやcosの和と差の公式程度でしたので, すぐにフォローできると思います.

(Q)進むのが, 早くないですか?

(Q)演習の時間をもっと長めにとって欲しかった.

(A)シラバスどおりです. ただし, 先週の内容は今日の内容の理解のために 大切な内容であったので, 少し長めに時間をとってしまいました. 復習の時間を少し短めにすることを検討します.

(Q)(説明において, )主語が無いので, 何を説明しているのか分からない.

(A)主語が飛んでしまうのは(特に話し言葉において)日本語ではよくあることですが, 説明の悪い例としてよくとりだたされます. 以後気を付けます.


(Q)要点を説明するまでの時間がかかりすぎているので, そこまで集中できず, 何を説明したいのかわからなくなってしまう

(A)要点のみを知りたいのでしたら, 上のpdfを参照されるのが, 良いと思います. 講義(説明)では, 早口が良くないとの指摘もありますし, なるべくゆっくりと話すように心がけています. また, 多くの方に理解してもらうために, 少しまわりくどい説明になっているかもしれません. (現に, 進度が早過ぎるという指摘もありますし...) 相手の話している内容を自分の中で整理するのも 大切な能力のひとつですので, 十分に伸ばして下さい.

(Q)無効電力がまだ理解できていない.

(A)回路理論Iの範疇です.教科書(小郷:基礎からの交流理論)pp.95-97をよく読んでください. class1.pdfにも載せておきました.

3日目

(Q)力率と位相角が混乱してしまうので, まとめのようなものをつくって もらえると助かります.

(A) 既に, つくってあります. class3.pdfを参照してく ださい. これとノートを見直せば分かるようになると思います. 講義前に, 授業内容をまとめたpdfファイルをダウンロード・印刷, 持参され ると役に立つと思いますよ.

この種の理解には, 自分で内容を整理されることが大変有効です. ノートやpdfを参考にして自分で整理してください. そうすると, 分からないところも明確になるので, その際には質問するなどしてください.


電力に関して理解できなかった.

(A)ノートとclass1.pdf, class3.pdfを参考にして, 整理してください. どこが, どのように分からないか整理できたら, もう一度質問してみてださい.

(Q)θ=arctan(....)の使いかたがわかりません.

(A)θはある複素ベクトル(例えば電圧)とある複素ベクトル(例えば電流)の位 相差です. 例えば, 電圧を基準として電流の遅れ角や進み角を特定するために 使われます.

p.s. θ=arctan(...)は, tanθ=... となるようなθの意味です. 0 < θ < 2π の間に2個同じtanθとなるθが存在するので, どちらか適切なθを選ぶ必要があります. 複素数の実部と虚部の符号を勘案して決定してください.

電卓では, -π/2 < θ < π/2の間のθしか表示しませんので, さらに注意が必要です.


(Q)Δ-Y変換を行ったとき, 電圧と電流がどのように変化するのかわからない.

(A)これは, 先週の授業内容ですね. 早く, 理解できるようになっておいてく ださい. ヒントは, 先週のQ&Aにも書いておきましたし, class2.pdfにも書いてあります.

(Q)負荷にコンデンサが入るとわかりづらいです.

(A) コンデンサ(C)の場合には, インピーダンスが1/(jωC) = -j/(ωC) となります. それ以外は取扱いは, 抵抗やインダクタンスの場合と全く同じです.

p.s. 演習問題の中で, Δ結線されたコンデンサ(C)をY結線に直すときに, CをC/3に換算してしまった人が多かったようです. コンデンサのインピーダンスは1/(jωC)ですから, Δ結線からY結線に直すと, インピーダンスは1/(j3ωC)としなければなりません.


(Q)線電流, 相電流, 電力, 電圧の関係が理解できません.

(A)用語がたくさんでてきますが, 線電流, 相電流, 線間電圧, 相電圧は, 区別してください. ノートと上のpdfを参考にして, 自分で整理されると, よく分かるようになると思います. また, 自分で整理することで, 分からないところが明確になるとおもいますので, 必要があれば質問してください.

たまに, 早口で話すのでついていけない時があります.

(A)すみません. 熱が入ると, たまにそうなります. そんなときは, 「もう一度, 説明をお願いします.」などと要求してください.

2日目(10/19)の内容

(Q)難しかった

(A)何がどういう風に難しかったのか不明ですが, 講義でも言ったように, 第1日目と2日目の内容が前半のキーです. 現在, 分からない点があるのは, 後々の学習に重大な影響を及ぼします. 直接, 分からない点を質問するなどして, 積極的に望んで下さい. office hours は, です. 上記以外にも来室可能です.

(Q) (3/2)+j(√3/2) = √3 e^{jπ/6}の計算が難しい

(A)

極形式への変換は, (1)大きさを求める, (2) 実軸からの角度を求める, の手順で行います.

手順をしっかり身に着けてください.

(Q)電流のベクトル図が分からなかった.

2日目のpdfファイルのp.6を見てください. の条件で, ベクトル図は描けます. 自分でトライしてみるのが最良の手です. それでも分からない場合には, 質問にきてください.

(Q)Δ-Y変換について, 計算がわからなかったのですが.

(A)第2日目のpdfファイルを見て下さい. 詳細に書いています. 以下は, それを見ながら説明します. p.8 を開いてください. あとは, p.9 以降の計算をフォローしてもらえればできます. この種の問題は, 自分で手を動かして計算することが, 肝要です.

(Q1)ちゃんと復習したら理解できると思います.

(Q2)今日の授業はなんとなくわかりましたが, 応用問題になるとわからな くなるので, もっと問題をといてがんばります.

(A)自分で復習, 演習問題にとりくむ姿勢はとても大切です.がんばってください.

(Q)細かい説明でわかりやすいが...

(A) 講義内容が簡単すぎて(同じ箇所を繰り返し説明しているので), フラストレーションを感じていることと思います. 第1日目, 2日目の内容は非常に重要ですので, このようになっています. (まだ理解度の不十分な方もいますし...) どのくらいのレベルにあわせて講義するかは, 非常に難しい問題ですが, 現状が最適と現在のところ考えています.

(Q)演習の解答解説に時間を割かれてしまっていた. 講義に時間を割いて ほしい. webに解答を載せてほしい.

(A)解答例をwebに載せると, レポートの提出期限の関係で, 掲載が2週間後に なります. 2日目の内容に, 非常に関連していたので, 講義前に解答例を示しました. 理解していた方には, 大変苦痛な時間だったかもしれませんが, いろんなレベ ルの学生がいることを理解してください. 適宜, web掲載するか, 講義で解答例を説明するか, 適宜判断します.

1日目(10/12)の内容

(Q)三相のフェザー図の描きかたがわからない.

(A)

(Q)遅れと進みの見分けかたがよくわからない.

(A)

「正弦波が2つあって, それらの最大値(最小値やゼロなどでもいいのです が...)がどの位の差でやってくるのか?」をあわらすのが, 位相差です. 差がなければ, 位相差は零(ゼロ). 最大値が他の波形に比べて遅れてやってくると「遅れ位相」 となります. その逆の場合は「進み位相」です. これらは2つの波形の相対的 な差です.

気を付けないといけないのは, 例えば120°遅れと, 240°(=360-120)進みは, 等しい(同じ波形になる)ことです.

三相交流の波形例を示しますので, これをみて考えてみてください. 例えば, 1番上の波形に比べて, 上から2番目の波形は「120°遅れている」し, 一番下の波形は「240°遅れている(120°進んでいる)」のです.

3-phase wave

フェザー図での遅れと進みの見分けかたは, 直前の質問の回答に書きましたので, 参考にしてください.


(Q)中性線のことがわからない.

(A)

三相交流では, 中性点と中性点を結ぶ線(中性線)を用いる場合と, 用いない場合があります. ただ, 多くの場合には中性線を用いない場合が 多く使われます. 理由は, 講義で説明した(あるいは演習で解いた)とおり, 平衡三相交流では中性線に流れる電流は常に零(ゼロ)だからです.


(Q)Eab と Ea の位相差の出しかた(図解法)がわからない.

(A)

線間電圧 Eab は, 相電圧(ベクトル) Ea, Eb をつかって, 「Eab = Ea - Eb」 で表します. これは, Eb ベクトル を基準にして, Ea がどのように見えるかを表すもので す. 計器の基準(GND)をb点にとって, a点の電圧波形を観察していると思って いただいても良いです.

ベクトル図の描きかたですが, 下図を参考にしてください. Eabをあらわす赤色点線は右下の斜めのベクト ル(赤色)を並行移動しただけで, どちらも同じ意味です. ただ, EabとEaの始点を一致させると位相差が理解し やすくなります.

phaser diagram

連絡事項


Last modified: Thu Mar 11 20:04:17 2010
Ken-ichi Yamamoto
e-mail: [email protected]